三度めの正直の予定通り10%~消費税率引上げが景気回復を遅らせた日本の特殊事情~ 松田学 通信 vol.35 2018.10.22
2018/10/22 (Mon) 08:30
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松田学通信 vol.35 2018.10.22
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1. コラム
三度めの正直の予定通り10%
~消費税率引上げが景気回復を遅らせた日本の特殊事情~
2. 活動報告/セミナー情報
〇出演番組・イベント・寄稿等
(1)新政界往来 10月号
松田学の国力倍増論 第15回 サイバーセキュリティと仮想通貨が日本を救う
(2)【松田学 インターネット番組出演】
チャンネルくらら 山村明義のウワサの深層 特別編
「元大蔵官僚に聞く~財源は○○にある!」元衆議院議員松田学 倉山満
(3)「ニホンのナカミ」準レギュラーとして出演
10月21日(日)~27日(土)まで順次放送
ラジオ番組 FM FUJI「ニホンのナカミ」に準レギュラー出演
(4)11/12(月)松田学登壇予定シンポジウムご案内
2018産業政策シンポジウム
~激変する世界の産業社会!日本の目指すべき方向性とは?~
〇各情報発信ツール紹介
(1)松田政策研究所動画コンテンツ/アーカイブ紹介
『みらいのおかね』紹介編
『サイバーセキュリティ』紹介編
(2)各種 SNS紹介
3. 松田学 政策発信
<2016年10月30日ブログエントリー>*過去のアーカイブよりご紹介します
石破茂氏にインタビュー、松田まなぶの国力倍増論では新しい財政財源を提案
~新政界往来10月号~
4. 編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1. 松田学 コラム
三度めの正直の予定通り10%
~消費税率引上げが景気回復を遅らせた日本の特殊事情~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
安倍総理が10月15日の臨時閣議で消費増税を予定通り実施すると明言したこと
が、あちこちで意外感をもって受け止められたようです。二度にわたって増税
を延期した総理、二度あることは三度あると思っていたら、今度は三度めの正
直?もう来年10月の税率引上げまで1年を切ったこの時期にはっきりしないと、
増税を前提に講じる子育て支援策などを盛り込んだ形で来年度予算は編成でき
なくなる。軽減税率の導入も、もしかしたらまた延期…?とのんびりしていた
全国の無数の事業者の方々の準備が間に合わなくなる。
二度の増税延期は2014年の3%引上げ後の消費低迷のトラウマによるものでした。
財務省嫌い?のリフレ派?の安倍総理からみれば、その時の増税はもともと、
民主党野田政権時の三党合意「社会保障と税の一体改革」に従ったもので、ア
ベノミクスとは異質。今回、自らのイニシアチブで、新たな歳出増には増税分
の2割しか充てない三党合意の枠組みを崩して、教育無償化などでそれを5割ま
で増やす。景気への影響を回避するさまざまな措置も入れ込む。こうして増税
をアベノミクスと矛盾しない自分の経済政策の枠組みへと仕立て上げる。だか
ら、今回は、やれる…。このような思考回路なのでしょう。
では、そもそもなぜ、日本では消費増税はこんなに景気に悪いのでしょうか。
欧州諸国は税率が20%前後、大デフレになっているはずではないか?と、素朴
な疑問が浮かびます。
今号では、そのカラクリの一つを以下、述べてみます。消費税収は全額、年金、
医療、介護、少子化対策といった社会保障費に充てられています。社会保障と
いうのは一種の保険システムです。それは保険料で賄われるのが基本ですが、
人口構成が高齢化して、現役世代が負担する保険料では賄いきれず、国や地方
自治体から公費が投入されています。その公費に消費税収入の全額を充てても
半分ぐらいにしか届かず、残りは赤字国債で次の世代にツケ回しています。国
民の誰かが負担した消費税は、国民の誰かへと社会保障給付の形で回りますの
で、国民の懐から懐へとおカネが移転しているもの。だから、本来は増税して
も、社会保障給付がその分増えれば、景気には中立になります。政府は国民の
間のおカネの流れを仲介しているだけで、政府の懐におカネが入っているわけ
ではありません。
しかし、日本のように社会保障給付に対して税収が圧倒的に足りない状態で消
費増税をするとどうなるか。社会保障給付は増えないのに、財源だけが、次世
代の負担(国債)から自分たちが消費税で負担する形に置き換わる、この部分
が大きくなります。それは三党合意では8割でした。その分が景気にマイナス。
つまり、増税による景気悪化とは、これまで必要な増税を先送りしてきたツケ
が現れたものだといえます。今回、安倍総理は、増税分のうち新たな歳出の増
加に充てる部分を増やし、このマイナス部分を小さくしました。
政府も与党も「借金の返済に回す部分を減らした」と説明しましたが、間違い
です。これでは消費税収が全額、社会保障に充てられているという従来の説明
がウソになります。借金返済ではなく、社会保障の財源のうち国債から消費税
に置き換わる部分(これが国民負担の純増です)が減り、毎年度の国債発行額
が減る分が減るというのが正確な説明です。
よく、増税の前に政府資産の売却を、と言われますが、それは一回こっきりの
財源です。社会保障給付は毎年度必要な恒久的な支出ですから、毎年度入る恒
久的な財源が必要。政府が自ら事業収入を上げて産油国のように毎年度、恒久
的なおカネが入るなら増税は不要ですが、それでは社会主義です。共産党は金
持ちに重税を課せば消費税は不要と言っていますが、いずれも、自由な経済活
動を重んじる健全な保守の考え方とは相容れないはずです。世の積極財政派の
方々も、よく聞いてみると、永遠に消費増税が不要と思っているのではなく、
デフレ脱却との関係で増税の時期の問題を論点としている方々が大半です。も
ちろん、名目成長率が金利水準を上回って4%程度で永続する経済なら、話は
別ですが…。
以上、松田は増税派だ、財務省の回し者だと言われそうですが、どんな政策論
も、まずは物事のメカニズムを正確に理解することから始まるのではないでし
ょうか。その上に立ってこそ、真の積極財政派の主張ができる。ちなみに私が
新著でも提案した「松田プラン」、財務省出身者としては相当勇気?の要る財
政イノベーション案です。ぜひご一読ください。
<サイバーセキュリティと仮想通貨が日本を救う> 松田学著
http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=505&n=XXXX
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2. 活動報告/セミナー情報
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出演番組・イベント・寄稿等
==========================================
(1)新政界往来 10月号
松田学の国力倍増論
第15回サイバーセキュリティと仮想通貨が日本を救う
雑誌 『新政界往来』10月号への松田学の寄稿をご紹介します。
かつて未来を象徴する言葉だった「21世紀」が「現在」になって既に18年、
この間、とりわけ急速な進歩を遂げてきた情報技術は、私たちが「未来」を考
えるタイムスパンスを短期化させている。本来は次の世紀(22世紀)の遠い将
来と考えられたSFのような未来の想像図も、今を生きる私たちが生存してい
る間に訪れる「近未来」の事象となるだろう
続きはこちら
↓↓↓
http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=506&n=XXXX
(2)【松田学 インターネット番組出演】
チャンネルくらら 山村明義のウワサの深層 特別編
「元大蔵官僚に聞く~財源は○○にある!」元衆議院議員松田学 倉山満
↓↓↓
http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=507&n=XXXX
↑番組に対する松田学のコメント:
番組の趣旨は、来年の消費税率10%への引上げを控え、財政と景気をめぐる議
論を元大蔵官僚に…。日頃お世話になっている山村明義さんの司会と、久しぶ
りに再会した倉山満さんからの鋭い質問にも答えながら、消費税の本質や、財
政に対するモノの見方、さらには財政運営の新たな仕組み「松田プラン」の入
口としての永久国債の活用についてまで、私の持論や色々な提案を投げかけて
みました。
私は決して財務省の代弁者ではなく、かと言って無責任な積極財政一辺倒でも
ない積極財政派?といえるでしょうか。むしろ、両者をアウフへーベンする立
場。今回は時間の関係でそこまで行かなかったからか、結構、無理解に基づく
「増税派」レッテル貼りの激しい書き込みで、番組は炎上に近い状態になった
ようです。
ただ、番組内容は、山村、倉山両先生の深いご理解を得ながら、質的に内容の
濃い議論となりました。ぜひ、ご覧いただければと思います。私としては財政
論の全体像を話せる次の収録の機会を楽しみにしております。
(3)「ニホンのナカミ」準レギュラーとして出演
10月21日(日)~27日(土)まで順次放送
ラジオ番組 FM FUJI「ニホンのナカミ」に準レギュラー出演
「ニホンのナカミ」↓
http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=508&n=XXXX
月に一度、松田学が準レギュラーとして出演しているこのラジオ番組、竹田恒
泰さんがDJを務められています。
今回の番組では、広島の西日本豪雨の被災地で実施した「全国初となるドロー
ンによる産学民3者共同の実態調査」について、ドローンによる調査が実際に
どのような発見につながったのか、住民の方々の反応や防災意識向上の効果は
どうだったのかなど、松田学の現地での体験を中心に語ります。
また、医療ではAI(人工知能)で大腸がんを発見する高精度の検査支援シス
テムが開発されるなど、AIが人間にもたらす革命や、それとサイバーセキュ
リティとの重要な関連性などについても、竹田恒泰さんのご質問に答えながら、
松田学が解説しています。
【放送予定】(ただし、10月21日を過ぎてから放送される放送局のみ掲載)
JRT四国放送(1269kHz) 2018年10月27日 (土) 6:15~6:30OA
IBS茨城放送 JOYF(1197kHz) 2018年10月27日 (土) 20:30~21:00OA
(4)11/12(月)松田学登壇予定シンポジウムご案内
2018産業政策シンポジウム
~激変する世界の産業社会!日本の目指すべき方向性とは?~
◆詳細・お申込はこちら ⇒ http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=509&n=XXXX
産業法務研究会(産法研)の創立5周年を記念して、産業に関連する立法や経済、
国土計画、エネルギー、知的財産等について、各方面で専門家として携わって
来た政策研究者が一堂に会して、国内外の産業発展を推進するために、自由闊
達な議論を通じて多角的に検討し、問題提起や提言をします。
松田学がパネリストとして未来社会に向けた提言をいたします。
11月12日(月)
13:30~開会、基調報告等
14:45~16:30 パネルディスカッション
【パネルディスカッション項目予定】
1.食料危機と第一次産業の振興、2.国土計画と公共事業
3.激甚化する災害と恒久対策、4.不安定な通貨制度と怪しげな仮想通貨
5.格差是正と税制改革、6.社会保障制度改革とベーシックインカム
7.高度情報化社会における知的財産保護、8.少子高齢化社会と人工知能ロボット、
9.学校教育と進路指導、10.乱立する産業関連法の体系化
【コーディネーター】平川 博(産法研専務理事)
【パネリスト】
早川忠孝 (産法研理事長)
遠藤宣彦 (日本政策総合研究所理事長)
松田 学 (松田政策研究所代表)
田中 甲 (リーダーシップ研究所代表)
小林純子 (産法研理事)
◆日時 平成30年11月12日(月) 13:30~16:30(13:15開場)
◆会場 日本消防会館 大会議室(5階) 東京都港区虎ノ門2丁目9番16号
(東京メトロ銀座線:虎ノ門下車 2番・3番出口徒歩5分)
(東京メトロ日比谷線:神谷町下車 4番出口徒歩10分)
◆定員 120名
◆参加費 3,000円(消費税込) 予約受付後に下記口座宛てご送金下さい。
【口座】ゆうちょ銀行 00八(ゼロゼロハチ)店
普通預金 5846821
シャ)サンギョウホウムケンキュウカイ
◆詳細・お申込はこちら ⇒ http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=510&n=XXXX
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各情報発信ツール紹介
==========================================
(1)松田政策研究所動画コンテンツ アーカイブ紹介
『みらいのおかね』紹介編
http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=511&n=XXXX
『サイバーセキュリティ』紹介編
http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=512&n=XXXX
(2)各種 SNS紹介
・松田政策研究所 YouTubeページ
http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=513&n=XXXX
・松田学 公式ホームページはこちら
http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=514&n=XXXX
・松田学 公式ブログはこちら
http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=515&n=XXXX
・松田政策研究所 フェイスブックはこちら
http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=516&n=XXXX
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3. 松田学 政策発信
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*ここでは松田学の過去の政策提言や国会・政治社会・経済・文化等のアーカ
イブを中心に案内して参ります。もちろん最新の松田学の提言や国会に関する
分析などもUPして参ります。
*<2016年10月30日ブログエントリー>*過去のアーカイブよりご紹介し
ます。
このたびの自民党総裁選で善戦したと言われる石破茂氏、2年ほど前に、松田
学が同氏をインタビューしておりました。当時、石破氏はどんな主張をしてい
たか、ご覧ください。
石破茂氏にインタビュー、松田まなぶの国力倍増論では新しい財政財源を提案
~新政界往来10月号~
「新政界往来」誌、10月号では、いつもの「松田まなぶの国力倍増論」欄への
寄稿のほか、石破茂・前地方創生担当大臣にインタビューしました。
続きはこちら
↓↓↓
http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=517&n=XXXX
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4. 編集後記
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こんにちは事務局です。
油圧機器メーカーのKBSによる免震・制振装置の検査データ改竄(かいざん)
が大きな問題となっています。またか!という感じで日本メーカーによる品質
不正が日常茶飯事となりつつあります。
この1年、神戸製鋼所、三菱マテリアル、東レ、シチズン時計、宇部興産、
日本ガイシ、日立化成、SUBRU、クボタ・・日本を代表するモノづくりの企業
ばかりです。
日本の国力低下と比例するかのようで心配です。
松田学通信編集部
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お問合せは、松田政策研究所までご連絡ください。
E-mail:matsuda@yd-con.com
■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【発行元】松田政策研究所
〒107-0052 東京都港区赤坂9-1-7-472 TEL:03-6434-7354 FAX:03-64347356
□URL. http://matsuda-manabu.jp/ □E-mail. matsuda@yd-con.com
□FB. http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=518&n=XXXX
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Copyright (c) 2018 Manabu Matsuda. All Rights Reserved.
※メール転送自由。掲載内容の転載・転用は事務局までご一報ください。
松田学通信 vol.35 2018.10.22
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配信しております。今後配信が不要な場合は返信にてその旨お知らせください。
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1. コラム
三度めの正直の予定通り10%
~消費税率引上げが景気回復を遅らせた日本の特殊事情~
2. 活動報告/セミナー情報
〇出演番組・イベント・寄稿等
(1)新政界往来 10月号
松田学の国力倍増論 第15回 サイバーセキュリティと仮想通貨が日本を救う
(2)【松田学 インターネット番組出演】
チャンネルくらら 山村明義のウワサの深層 特別編
「元大蔵官僚に聞く~財源は○○にある!」元衆議院議員松田学 倉山満
(3)「ニホンのナカミ」準レギュラーとして出演
10月21日(日)~27日(土)まで順次放送
ラジオ番組 FM FUJI「ニホンのナカミ」に準レギュラー出演
(4)11/12(月)松田学登壇予定シンポジウムご案内
2018産業政策シンポジウム
~激変する世界の産業社会!日本の目指すべき方向性とは?~
〇各情報発信ツール紹介
(1)松田政策研究所動画コンテンツ/アーカイブ紹介
『みらいのおかね』紹介編
『サイバーセキュリティ』紹介編
(2)各種 SNS紹介
3. 松田学 政策発信
<2016年10月30日ブログエントリー>*過去のアーカイブよりご紹介します
石破茂氏にインタビュー、松田まなぶの国力倍増論では新しい財政財源を提案
~新政界往来10月号~
4. 編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1. 松田学 コラム
三度めの正直の予定通り10%
~消費税率引上げが景気回復を遅らせた日本の特殊事情~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
安倍総理が10月15日の臨時閣議で消費増税を予定通り実施すると明言したこと
が、あちこちで意外感をもって受け止められたようです。二度にわたって増税
を延期した総理、二度あることは三度あると思っていたら、今度は三度めの正
直?もう来年10月の税率引上げまで1年を切ったこの時期にはっきりしないと、
増税を前提に講じる子育て支援策などを盛り込んだ形で来年度予算は編成でき
なくなる。軽減税率の導入も、もしかしたらまた延期…?とのんびりしていた
全国の無数の事業者の方々の準備が間に合わなくなる。
二度の増税延期は2014年の3%引上げ後の消費低迷のトラウマによるものでした。
財務省嫌い?のリフレ派?の安倍総理からみれば、その時の増税はもともと、
民主党野田政権時の三党合意「社会保障と税の一体改革」に従ったもので、ア
ベノミクスとは異質。今回、自らのイニシアチブで、新たな歳出増には増税分
の2割しか充てない三党合意の枠組みを崩して、教育無償化などでそれを5割ま
で増やす。景気への影響を回避するさまざまな措置も入れ込む。こうして増税
をアベノミクスと矛盾しない自分の経済政策の枠組みへと仕立て上げる。だか
ら、今回は、やれる…。このような思考回路なのでしょう。
では、そもそもなぜ、日本では消費増税はこんなに景気に悪いのでしょうか。
欧州諸国は税率が20%前後、大デフレになっているはずではないか?と、素朴
な疑問が浮かびます。
今号では、そのカラクリの一つを以下、述べてみます。消費税収は全額、年金、
医療、介護、少子化対策といった社会保障費に充てられています。社会保障と
いうのは一種の保険システムです。それは保険料で賄われるのが基本ですが、
人口構成が高齢化して、現役世代が負担する保険料では賄いきれず、国や地方
自治体から公費が投入されています。その公費に消費税収入の全額を充てても
半分ぐらいにしか届かず、残りは赤字国債で次の世代にツケ回しています。国
民の誰かが負担した消費税は、国民の誰かへと社会保障給付の形で回りますの
で、国民の懐から懐へとおカネが移転しているもの。だから、本来は増税して
も、社会保障給付がその分増えれば、景気には中立になります。政府は国民の
間のおカネの流れを仲介しているだけで、政府の懐におカネが入っているわけ
ではありません。
しかし、日本のように社会保障給付に対して税収が圧倒的に足りない状態で消
費増税をするとどうなるか。社会保障給付は増えないのに、財源だけが、次世
代の負担(国債)から自分たちが消費税で負担する形に置き換わる、この部分
が大きくなります。それは三党合意では8割でした。その分が景気にマイナス。
つまり、増税による景気悪化とは、これまで必要な増税を先送りしてきたツケ
が現れたものだといえます。今回、安倍総理は、増税分のうち新たな歳出の増
加に充てる部分を増やし、このマイナス部分を小さくしました。
政府も与党も「借金の返済に回す部分を減らした」と説明しましたが、間違い
です。これでは消費税収が全額、社会保障に充てられているという従来の説明
がウソになります。借金返済ではなく、社会保障の財源のうち国債から消費税
に置き換わる部分(これが国民負担の純増です)が減り、毎年度の国債発行額
が減る分が減るというのが正確な説明です。
よく、増税の前に政府資産の売却を、と言われますが、それは一回こっきりの
財源です。社会保障給付は毎年度必要な恒久的な支出ですから、毎年度入る恒
久的な財源が必要。政府が自ら事業収入を上げて産油国のように毎年度、恒久
的なおカネが入るなら増税は不要ですが、それでは社会主義です。共産党は金
持ちに重税を課せば消費税は不要と言っていますが、いずれも、自由な経済活
動を重んじる健全な保守の考え方とは相容れないはずです。世の積極財政派の
方々も、よく聞いてみると、永遠に消費増税が不要と思っているのではなく、
デフレ脱却との関係で増税の時期の問題を論点としている方々が大半です。も
ちろん、名目成長率が金利水準を上回って4%程度で永続する経済なら、話は
別ですが…。
以上、松田は増税派だ、財務省の回し者だと言われそうですが、どんな政策論
も、まずは物事のメカニズムを正確に理解することから始まるのではないでし
ょうか。その上に立ってこそ、真の積極財政派の主張ができる。ちなみに私が
新著でも提案した「松田プラン」、財務省出身者としては相当勇気?の要る財
政イノベーション案です。ぜひご一読ください。
<サイバーセキュリティと仮想通貨が日本を救う> 松田学著
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2. 活動報告/セミナー情報
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出演番組・イベント・寄稿等
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(1)新政界往来 10月号
松田学の国力倍増論
第15回サイバーセキュリティと仮想通貨が日本を救う
雑誌 『新政界往来』10月号への松田学の寄稿をご紹介します。
かつて未来を象徴する言葉だった「21世紀」が「現在」になって既に18年、
この間、とりわけ急速な進歩を遂げてきた情報技術は、私たちが「未来」を考
えるタイムスパンスを短期化させている。本来は次の世紀(22世紀)の遠い将
来と考えられたSFのような未来の想像図も、今を生きる私たちが生存してい
る間に訪れる「近未来」の事象となるだろう
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(2)【松田学 インターネット番組出演】
チャンネルくらら 山村明義のウワサの深層 特別編
「元大蔵官僚に聞く~財源は○○にある!」元衆議院議員松田学 倉山満
↓↓↓
http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=507&n=XXXX
↑番組に対する松田学のコメント:
番組の趣旨は、来年の消費税率10%への引上げを控え、財政と景気をめぐる議
論を元大蔵官僚に…。日頃お世話になっている山村明義さんの司会と、久しぶ
りに再会した倉山満さんからの鋭い質問にも答えながら、消費税の本質や、財
政に対するモノの見方、さらには財政運営の新たな仕組み「松田プラン」の入
口としての永久国債の活用についてまで、私の持論や色々な提案を投げかけて
みました。
私は決して財務省の代弁者ではなく、かと言って無責任な積極財政一辺倒でも
ない積極財政派?といえるでしょうか。むしろ、両者をアウフへーベンする立
場。今回は時間の関係でそこまで行かなかったからか、結構、無理解に基づく
「増税派」レッテル貼りの激しい書き込みで、番組は炎上に近い状態になった
ようです。
ただ、番組内容は、山村、倉山両先生の深いご理解を得ながら、質的に内容の
濃い議論となりました。ぜひ、ご覧いただければと思います。私としては財政
論の全体像を話せる次の収録の機会を楽しみにしております。
(3)「ニホンのナカミ」準レギュラーとして出演
10月21日(日)~27日(土)まで順次放送
ラジオ番組 FM FUJI「ニホンのナカミ」に準レギュラー出演
「ニホンのナカミ」↓
http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=508&n=XXXX
月に一度、松田学が準レギュラーとして出演しているこのラジオ番組、竹田恒
泰さんがDJを務められています。
今回の番組では、広島の西日本豪雨の被災地で実施した「全国初となるドロー
ンによる産学民3者共同の実態調査」について、ドローンによる調査が実際に
どのような発見につながったのか、住民の方々の反応や防災意識向上の効果は
どうだったのかなど、松田学の現地での体験を中心に語ります。
また、医療ではAI(人工知能)で大腸がんを発見する高精度の検査支援シス
テムが開発されるなど、AIが人間にもたらす革命や、それとサイバーセキュ
リティとの重要な関連性などについても、竹田恒泰さんのご質問に答えながら、
松田学が解説しています。
【放送予定】(ただし、10月21日を過ぎてから放送される放送局のみ掲載)
JRT四国放送(1269kHz) 2018年10月27日 (土) 6:15~6:30OA
IBS茨城放送 JOYF(1197kHz) 2018年10月27日 (土) 20:30~21:00OA
(4)11/12(月)松田学登壇予定シンポジウムご案内
2018産業政策シンポジウム
~激変する世界の産業社会!日本の目指すべき方向性とは?~
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産業法務研究会(産法研)の創立5周年を記念して、産業に関連する立法や経済、
国土計画、エネルギー、知的財産等について、各方面で専門家として携わって
来た政策研究者が一堂に会して、国内外の産業発展を推進するために、自由闊
達な議論を通じて多角的に検討し、問題提起や提言をします。
松田学がパネリストとして未来社会に向けた提言をいたします。
11月12日(月)
13:30~開会、基調報告等
14:45~16:30 パネルディスカッション
【パネルディスカッション項目予定】
1.食料危機と第一次産業の振興、2.国土計画と公共事業
3.激甚化する災害と恒久対策、4.不安定な通貨制度と怪しげな仮想通貨
5.格差是正と税制改革、6.社会保障制度改革とベーシックインカム
7.高度情報化社会における知的財産保護、8.少子高齢化社会と人工知能ロボット、
9.学校教育と進路指導、10.乱立する産業関連法の体系化
【コーディネーター】平川 博(産法研専務理事)
【パネリスト】
早川忠孝 (産法研理事長)
遠藤宣彦 (日本政策総合研究所理事長)
松田 学 (松田政策研究所代表)
田中 甲 (リーダーシップ研究所代表)
小林純子 (産法研理事)
◆日時 平成30年11月12日(月) 13:30~16:30(13:15開場)
◆会場 日本消防会館 大会議室(5階) 東京都港区虎ノ門2丁目9番16号
(東京メトロ銀座線:虎ノ門下車 2番・3番出口徒歩5分)
(東京メトロ日比谷線:神谷町下車 4番出口徒歩10分)
◆定員 120名
◆参加費 3,000円(消費税込) 予約受付後に下記口座宛てご送金下さい。
【口座】ゆうちょ銀行 00八(ゼロゼロハチ)店
普通預金 5846821
シャ)サンギョウホウムケンキュウカイ
◆詳細・お申込はこちら ⇒ http://y.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=70&i=matsuda_seisaku&c=510&n=XXXX
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(1)松田政策研究所動画コンテンツ アーカイブ紹介
『みらいのおかね』紹介編
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(2)各種 SNS紹介
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3. 松田学 政策発信
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*ここでは松田学の過去の政策提言や国会・政治社会・経済・文化等のアーカ
イブを中心に案内して参ります。もちろん最新の松田学の提言や国会に関する
分析などもUPして参ります。
*<2016年10月30日ブログエントリー>*過去のアーカイブよりご紹介し
ます。
このたびの自民党総裁選で善戦したと言われる石破茂氏、2年ほど前に、松田
学が同氏をインタビューしておりました。当時、石破氏はどんな主張をしてい
たか、ご覧ください。
石破茂氏にインタビュー、松田まなぶの国力倍増論では新しい財政財源を提案
~新政界往来10月号~
「新政界往来」誌、10月号では、いつもの「松田まなぶの国力倍増論」欄への
寄稿のほか、石破茂・前地方創生担当大臣にインタビューしました。
続きはこちら
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4. 編集後記
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こんにちは事務局です。
油圧機器メーカーのKBSによる免震・制振装置の検査データ改竄(かいざん)
が大きな問題となっています。またか!という感じで日本メーカーによる品質
不正が日常茶飯事となりつつあります。
この1年、神戸製鋼所、三菱マテリアル、東レ、シチズン時計、宇部興産、
日本ガイシ、日立化成、SUBRU、クボタ・・日本を代表するモノづくりの企業
ばかりです。
日本の国力低下と比例するかのようで心配です。
松田学通信編集部
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