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春秋社 メールマガジン【Vol.026】
   2021年 3月 3日配信
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 巻頭言
 新型コロナの感染者、世界で1億人以上! 死者の数も250万人を突破! 昨年春から現代社会を震撼させてきたコロナ・パンデミックも、ワクチンの登場でついに終熄するのでしょうか。でも、ファイザーやモデルナはmRNAワクチン? アストラゼネカはウイルスベクター? いや、そもそもウイルスって何よ? って人も多いのでは。そんな人のために、ウイルスのことが1からわかる武村政春先生の 『ウイルスはささやく』、満を持して登場です。ウイルスの探究によって「生命とは何か」から「進化の本質」までばっちり解説する待望の1冊。ご期待ください。
 さらに3月からはついに、シリーズ「思想としてのインド仏教」の刊行がはじまります。まずは鈴木隆泰先生の『内在する仏 如来蔵』。すべての人は仏の性質が備わっているとする如来蔵思想は、しかし、ではなぜ俺は仏になれないのか、とか、悪人でも仏になれるのはおかしいのではないか、といった疑問を生じやすい思想です。この思想がなぜ生まれ、どのように発展し、思想的困難をどう乗り超えていったのか、その思想的格闘をぜひ味わってほしいのです。
 そしてまた、ニコライの『フロイトかルイスか』も、精神分析の祖フロイトと、『ナルニア国物語』の大作家にして『キリスト教の精髄』をものした信仰厚きルイスを対比させ、それぞれの言葉で無神論とキリスト教信仰を対決させた異色作。そのほか……ああ! すべてが紹介できないのが口惜しいかぎりですが、弊社渾身のラインナップ、お楽しみください。(K2)
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■目次■
▼「じんぶん堂」好評連載中!
▼新刊案内(2月刊行)
▼近刊案内(3月刊行予定)
▼webマガジン「web春秋 はるとあき」
▼編集後

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◎「じんぶん堂」好評連載中!◎
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出版社と朝日新聞社による、“人文書の魅力発信していくプロジェクト”
「じんぶん堂(powered by 好書好日)では、著者による読み物や小社刊行書籍のご紹介など、魅力的な内容をお届けしています!※毎週木曜日更新

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新刊案内(2月刊行)
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A5判/440頁/3500円
インドの宇宙観を図版と写真を交えて語る。

四六判/232頁/2000円
生殖補助技術により発生する問題とは。

●モーツァルト 愛と死 第二巻
――マリアに抱かれし人びと
塩山 千仞
A5判/744頁/8500円
書簡の丹念な読解で示す新たなモーツァルト像。
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近刊案内(3月刊行予定)
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[シリーズ思想としてのインド仏教]内在する仏 如来蔵』
鈴木 隆泰
四六判/240頁/2200円
すべての人に成仏の可能性を認める如来蔵思想はインドでどのように生まれ、いかなる問題をはらみつつ展開していったかを、最新の研究成果を踏まえ、わかりやすく解説。

『現代語訳 瑩山禅師 『洞谷記』』
東 隆眞 監修   『洞谷記』研究会 編
A5判/400頁/5000円
曹洞宗隆盛の基礎を築いた瑩山紹瑾が永光寺開創頃から晩年までを記した日記を中心に編まれた「洞谷記」。総ルビの書き下しに現代語訳を加え、詳細な注を付した必見の書。

『和顔愛語のすすめ』
四六判/208頁/1600円
この混沌の時代、凛として清々しく生きるために、私たちにできること。空海の教えと密教的生き方のエッセンスとは。生きることの素晴らしさを謳う、清新な密教エッセイ。

『フロイトかルイスか ――神と人生をめぐる問い
アーマンド・ニコライ 著   吉田 幸弘
四六判/380頁/3000円
私たちは何を信じ、どう生きるべきか――人生を吟味する指針。『ナルニア国物語』を著した信仰者C.S.ルイスと、精神分析・唯物論者であったフロイト。相対立する視点から世界を眺めると……。

[シリーズ近代日本宗教史]第五巻 敗戦から高度成長へ ――敗戦~昭和中期
島薗 進 末木 文美士 大谷 栄一 西村 明
A5判/296頁/3300円
敗戦により戒めを解かれた宗教、特に新宗教は急速に力を持ち始める。それは戦後復興によるライフスタイルの変化も影響していた。都市化の時代の宗教を論じる。

『ウイルスはささやく ――これからの世界を生きるための新ウイルス論
武村 政春
四六判/296頁/2000円
生命の定義や進化のメカニズムなど常識の枠組みを覆し続けるウイルスが示唆する生命理解の新時代。最新の知見に基づきあらためて「ウイルスとは何か」を問う。

『野球の90パーセントはメンタル』
ボブ・テュークスベリー 著   神保 哲生
四六判/330頁/予価1800円
絶妙のコントロールと心理的駆け引きを武器に大リーグで活躍した著者が、現役時代の経験とメンタルコーチとして指導実績を交え、野球におけるメンタルの重要性と実践での応用を指南。

『沈黙 ――雑音まみれの世界のなかの静寂のちから
ティク・ナット・ハン 著   池田 久代
四六判/216頁/2000円
外部の騒音と、心中の想念や感情という雑音に苦悩のつきない現代人。内外の雑音を排除して、真の沈黙を手に入れれば、心の平安に到達できる。その方法をわかりやすく語る。

『チャールズ・バーニー 音楽見聞録〈フランス・イタリア篇〉』
今井 民子 森田 義之
四六判/736頁/8000円
18世紀イギリスの音楽学者による、当時のヨーロッパ音楽文化の息吹を今に伝える比類なき記録(全2巻)。フランスとイタリアの諸都市を巡り、各地の音楽の現状をくまなく調査した。

( ※刊行時期は変更となる場合がございます。)
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☆  webマガジン「web春秋 はるとあき」

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☆好評連載☆
「存在の手ごたえ」 渡仲 幸利
「問うべき手応えを辿る旅の針路を、現在という空間を越えて取ろう。」

「哲学探究3」  永井 均
「哲学探究2」につづく待望の連載。「しかし私自身は、私がかろうじてつかまえているかぎりで、この問いをさらに深く探るほかには何もできない。」


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□編集後記□
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 日本時間の3月1日、史上初のヴァーチャル開催となった第78回ゴールデングローブ賞の授賞式が行われ、小社の 『ノマド――漂流する高齢労働者たち』を基につくられた映画「ノマドランド」が作品賞(ドラマ部門)ならびに監督賞を受賞しました! アカデミー賞の前哨戦とも言われ、近年では2017年に「ムーンライト」が作品賞を受賞し、その後、アカデミー作品賞に輝いています。(当時、あの「ラ・ラ・ランド」を抑えての受賞!)
 さて、すでに第77回ベネチア国際映画祭金獅子賞(最優秀作品賞)を受賞し、第45回トロント国際映画祭観客賞(最高賞)との史上初の二冠を達成、全世界が最も注目しているといっても過言ではない映画「ノマドランド」の日本公開が、いよいよ3月26日に迫ってまいりました。ぜひお近くの映画館に足をお運びください、という気持ちではありますが、このご時世ですので、さまざまな事情や問題は山積しています。それでも可能な範囲で、アカデミー主演女優賞に二度輝いた名優フランシス・マクドーマンドの演技をご覧いただければと思っております。
 そして、忘れてはいけない“名優”たちがこの映画には出演します。それは原作に登場する“実在のノマドワーカー”たちです。ベネチア国際映画祭の公式サイトではメインキャストに名を連ねているリンダ・メイ、スワンキーの両名をはじめ、多くのノマドワーカーたちが実名で出演。マクドーマンド演じるファーンを中心に描かれる、虚構と現実が混ざり合った独特の世界観が、この映画の魅力なのです。主人公のファーンは架空の人物ですが、彼らに体当たりで取材し、自らも過酷な労働現場に潜入した原著者ジェシカ・ブルーダーのストーリーテラーとしての役割も担っているのです。
 映画の予習には 『ノマド』をぜひお読みいただき、映画では描ききれなかった現代アメリカの“今”を感じ取っていただければ幸いです。
 まだまだ不安な状況が続きますが、一日も早い新型コロナウイルス感染症の収束と、みなさまのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。(A)
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□春秋社 メールマガジン□ 毎月1回(月末ごろ)配信

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