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春秋社 メールマガジン【Vol.025】
   2021年1月29日配信
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 巻頭言
 「危機」です! 新年最初のメルマガなのに恐縮ですが、「危機」なのです! 年明けからコロナの感染者数が激増、緊急事態宣言発令。日本だけじゃありません。欧米も惨憺たるありさまで、むきだしの国家エゴ、人種対立、社会の分断、大量失業、経済破綻の詰め合わせ。でも実は、コロナ前から危機でした。テロ、格差、内戦、グローバリズムの矛盾。結局コロナ禍は、世界の危機をより鮮明にしただけなのです。
 こんな時代を乗り切るには、現代の政治経済システムの根底をなす「近代」とは別の視点を持つ必要があるのではないか……というわけで、文芸評論家・富岡幸一郎先生の 『危機の時代の宗教論』。近代主義・人間至上主義を超えた視点から危機の出口を探る1冊です。
 そのほか、東日本大震災というとてつもない災厄に直面した当事者たちが、10年を経て、大震災とは何だったのかあらためて問いなおす 『東日本大震災』、自律神経系をめぐる画期的新理論に基づくセラピーの実践的手引き 『セラピーのためのポリヴェーガル理論』、モーツァルトの書簡を精緻に読み解き、彼と彼の一家の信仰と祝福、そして隠された呪いを明らかにする塩山千仭先生畢生の大作 『モーツァルト 愛と死』全2巻など、今月も凄い書籍がめじろ押しです。どうか、よろしくお願いします。(K2)
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■目次■
▼「じんぶん堂」好評連載中!
▼新刊案内(1月刊行)
▼近刊案内(2月刊行予定)

▼webマガジン「web春秋 はるとあき」
▼編集後

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◎「じんぶん堂」好評連載中!◎
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出版社と朝日新聞社による、“人文書の魅力発信していくプロジェクト”
「じんぶん堂(powered by 好書好日)では、著者による読み物や小社刊行書籍のご紹介など、魅力的な内容をお届けしています!※毎週木曜日更新

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新刊案内(1月刊行)
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松長 有慶 編著
四六判/256頁/2800円
『秘密集会』などの聖典の教えを解説。

松長 有慶 編著
四六判/248頁/2800円
瞑想法を中心に母タントラの聖典を紹介。

[近代日本宗教史]
第二巻 国家と信仰 ――明治後期
島薗 進 末木 文美士 大谷 栄一 西村 明
A5判/260頁/3200円
新しい言論に賑わう「主義」の時代の宗教。

●危機の時代の宗教論
富岡 幸一郎
四六判/216頁/2200円
混迷の時代に進むべき道を示す。

金田 諦應
四六判/336頁/1800円
人間の生死を見据え、いのちの根源を問う。

A5判/824頁/8500円
書簡の丹念な読解で示す新たなモーツァルト像。

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近刊案内(2月刊行予定)
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『インド宇宙論大全〈新装版〉』
定方 晟
A5判/440頁/3500円
メール山を中心に展開するインド独自の宇宙観を、バラモン教等の正統派、仏教、ジャイナ教の三つの宗教から、多数の図版と写真を交えて語るユニークなインドコスモロジー。
 
『近未来の〈子づくり〉を考える ――不妊治療のゆくえ』
久具 宏司 著
四六判/232頁/2000円
不妊治療のための技術は不妊でない者にも新たな生殖の形を示した。現役の産婦人科医が生殖補助技術を紹介しながら、その問題点を指摘し、来るべき社会に警戒を促す。
 
『モーツァルト 愛と死 第二巻』
塩山 千仞
A5判/744頁/8500円
モーツァルトの死に際し、なぜ検屍がおこなわれたのか。レオポルト一家に忍び寄る宿命の跫音…。天才の最期に関わるドキュメントを綿密な資料分析と斬新な視点で読み解く。

(※刊行時期は変更となる場合がございます。)
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☆  webマガジン「web春秋 はるとあき」

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★新連載!★
「存在の手ごたえ」  渡仲 幸利
「問うべき手応えを辿る旅の針路を、現在という空間を越えて取ろう。」


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□編集後記□
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 国内で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されたのは2020年1月15日のこと。あれから一年経ちました。二度目となる緊急事態宣言が発令され、一日あたりの死者数が100人を超える日もあり、国内でも変異種が確認されるなど事態は深刻さを増しています。何か明るい話題をと思いながら、一方で、この現実から目を背けてはいけないと強く感じています。
 さて、一年前の同じ日  『14歳のための物理学』などを著した物理学者  佐治晴夫 博士は特別の感慨を持ってその日の朝を迎えられました。そこから遡ることさらに5年前、佐治博士はがんの手術を受けられ、主治医に5年以内にすべてを終えるようにと告げられました。このとき、診察を受けるなかで医師の教養と感性に惹かれ、佐治博士はもっと深く話がしたいと思うようになり、主治医である 堀江重郎 教授との対談が実現、 『男性復活!――宇宙の進化と男性滅亡に抗して』という一冊の本にまとまりました。この本の刊行から、ちょうど一年になります。
 博士が患ったのは前立腺がん。手術を受けることは「性」を失うことになりかねない。「性」と「生」。「生」と「死」。男性医学の第一人者である堀江教授に疑問を投げかけながら、ふたりは語らい、人生の意味を考えます。この書籍を紹介した“じんぶん堂”の記事 「メメント・モリ:コロナ禍のなかで生と死と性を考える1冊を」もぜひご覧ください。
 あれから一年。佐治博士は現在も月一回発行される私鉄の沿線情報誌にエッセイの連載をもち、プラネタリウムで開かれた講義にリモートでご出演なさるなど「科学の詩人」としてご活躍です。2021年がどうかみなさまにとってよき年となりますように。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。(A)

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□春秋社 メールマガジン□ 毎月1回(月末ごろ)配信

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