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音声版はこちら:FM西東京「教えて、なぜ?なに?睡眠先生!(第99回)」
今回のテーマ「睡眠時無呼吸症候群診断方法」
●家族からイビキが酷いといわれるか、
●自ら、昼間の眠気が尋常ではないと思い、クリニックを訪れる。
●病院は何科に行けばいいか?
●先ずは、自宅で簡易検査。
●お酒を飲んでいる日と飲んでいない日と両方調べる。
(お酒を控えれば治るケースもある)
●次の段階では、一泊しての検査となる。
●どんな検査か?
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橋爪/前回は、睡眠時無呼吸症候群が、どんな事から起こってくるかと言うことについて、そして、起こってしまったら次にどうなるか。さらに、それが、いろいろな病気につながるというお話を頂きました。今回は、睡眠時無呼吸症候群に、実際、自分がなっているのかどうかという、その診断法と、どうやって治療したら良いのかという事をお伺いします。
高崎/一番最初、いびきが非常に大きいとか、いびきが途切れるとかあった場合、それは家族の方が指摘なさる事が多いですが、ご本人だとすると、最近どうも眠気が強いというようなことを主訴にしておられる方がございます。
橋爪/あの、日中凄く眠いということですか?
高崎/そういうことですね。
橋爪/じゃあ、睡眠不足かなという感じですよね。
高崎/たくさん時間をとって寝ているのにも関わらず、何となく頭がすっきりしない、眠気がとれないという様な事を自覚なさる方も、もちろんあります。おそらく最近は、近くの診療所でも簡単な検査はやっているので、そういう人たちは、受診なさるといいと思います。じゃあ検査してみましょうと言われて、検査できる様になっていると思います。
橋爪/その時は、どんな科に行けばよろしいでしょうか?
高崎/基本的には、内科を標榜しているところ、特に呼吸器内科か、耳鼻咽喉科、もしくは循環器内科ですね。そういうところに訪ねていかれれば、相談に乗って下さると思います。
橋爪/そういう所に行く時に、何か用意していくことがありますか?
高崎/基本的にはありません。どんなことを最初聞かれるかと言うと、例えば、眠気を評価するチェック表に記入するとか、ですね。あとは、いろいろ影響するわけですから、高血圧を合併する人とか、結構多くいらっしゃるんですね。
血圧が高くてなかなか治りが良くないというような人なんかは、やはり、無呼吸が原因であるという可能性もあるので、最近は循環器の先生も、非常に興味をもって診て下さるから、相談なさると良いかと思います。
橋爪/血圧は結構、健康に気を付けているから自分でも測っていますという人もいますね。そういうデータも先生にお話ししたら良いと思いますね。
高崎/そうです。大事な事ですね。
橋爪/でまあ、質問表とか、先生とお話しして、それから実際に睡眠時無呼吸じゃないかな~と確認するためには、何か方法がありますか?
高崎/基本的には、検査をしますと、どの位の頻度で異常な呼吸が現れているかと言うのが、通常すぐに分かります。
橋爪/すぐに、分かるんですね。
高崎/どんな事をするかと言うと、例えば私たちの施設では、簡易検査の器具をご自宅に持って帰ってもらいます。お酒を飲まれる場合は、飲んだ場合と飲まない場合の二晩データをとって頂きます。なぜ二晩とるかと言うと、お酒って、結構、悪さするんですね。ほんとうは、お酒をある程度控えれば、そんなに問題なくなる場合が時にはあるので、そういうことをチェックさせて頂きます。もし、しっかり診断した方が良いということになると、施設で一晩泊りの検査をやった方が良い場合が少なくありません。
橋爪/その検査するのは、ちょっとした器具なんですか?
高崎/そうです。小さな器械で、指に挟んで、大体血液の中の酸素量が測れますので、それを、一晩中、記録しておく、小さな器械ですね。
橋爪/はい、じゃあ全然負担にもならないし、直ぐ分かるということですね。では、実際にその結果が悪かった場合、さあ、これからどうするかというのは、どういう処置をされるのでしょう?
高崎/あまりにも、無呼吸が多すぎるなということが分かれば、治療をすぐに始めた方が良いんじゃないかと判断されて、もしかしたら、CPAPという器械を渡されます。それをこのように使いますよと説明を受けて、ご自宅で使う様になる場合がございます。
橋爪/あの、CPAPというのはマスクで管がついている…
高崎/そうですね。今、行われている治療の中で、最も多い治療ではないかと思います。それを、直ぐに導入しなければいけない場合は、勧められる可能性はあります。
橋爪/そうですか、すると寝ている間、夜それをずっと付けておいて頂くということですね。時々、CPAPと聞きますけれども、そういう器械な訳ですね、分かりました。では次回は、睡眠時無呼吸症候群の改善方法について、詳しくお聞きしたいと思います。
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