ストレスなどでイライラしたり、ムッとした感情を長く持ち続けることは体に悪影響を及ぼします。やはり前向きで、楽しい気持ちで過ごすほうが体にとっても良いものなのです。最近、笑顔が体にいろんな作用を及ぼし、免疫力を上げるという研究報告などもされています。
しかも「作り笑い」でも効果があるらしいというのです。嫌なこと不安なこと、心配事があった日は、特に“寝る前の笑顔”で安眠に導きましょう。
笑いの健康パワー
・血行が良くなる
笑いは全身の筋肉を使い、深い呼吸をする有酸素運動だといわれています。深い呼吸をすると酸素が体内へ取り入れられ、脳や体のすみからすみまで酸素が行き渡り血行が良くなります。また脳の血流が増えれば、機能低下を起こしている内臓なども回復していきます。血行が良くなるといろんな病気の予防へとつながります。
・自立神経の乱れを予防
ストレスなどにより、体のリズムを調節している自律神経のバランスが崩れると、さまざまな異常が体に起きます。笑いのもたらす深い呼吸は神経をリラックスさせ、自律神経を整えるといいます。
また自律神経とホルモンは密接な関係にあり、副交感神経が優位のときにはリラックスさせるホルモンであるセロトニンが分泌されますが、笑った後にこのセロトニンが増えているという実験結果があります。
・免疫力をアップ
免疫機能(病気などの外的から体を守る働き)の主力となる白血球を構成している要素のひとつ、リンパ球の中にNK細胞と呼ばれる細胞があります。このNK細胞はウイルスなどをやっつける力のほか、がん細胞を破壊する力も持っています。ところが、ストレスがたまりイライラするとその働きが低下します。逆に気持ちが前向きでリラックス状態のときは、活性化するといいます。
ある笑いの実験から、正常値範囲以下であった人のNK細胞は体験後には上昇し、高すぎる人は逆に基準範囲内へ向かっている結果が得られたということです。笑いには免疫力をアップしたり異常な数値を整えたりする効果がありそうです。
(眠りと食事で毎日げんき 一般社団法人日本栄養睡眠改善協会
代表理事 村井美月)
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