大安研メルマガVol.69(2024年3月1日)
2024/03/01 (Fri) 14:00
地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所(略称「大安研(だいあんけん)」)は、日本初の「地方独立行政法人化した地方衛生研究所」として2017年4月1日に発足しました。大安研では、皆さまの健康に役立つ情報を直接お届けするため、「大安研メルマガ」を月1回配信しています。
━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●お知らせ
【 1 】生や加熱不十分な鶏肉によるカンピロバクターの食中毒にご用心!
【 2 】インフルエンザ 大阪府で警報レベル迫る!ご注意を!!
【 3 】<論文紹介> 在宅中の子どもにおける防虫剤・殺虫剤の摂取量と室内空気質の寄与
【 4 】<論文紹介>リアルタイムPCR法による志賀毒素サブタイプ遺伝子の型別
●大阪府の感染症発生動向調査週報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●お知らせ
【 1 】生や加熱不十分な鶏肉によるカンピロバクターの食中毒にご用心!
(掲載日:2024年1月29日)
近年、鶏肉に潜むカンピロバクターという細菌による食中毒が急増しています。この細菌に汚染された鶏肉を「生」または「加熱不十分」な状態で食べると、下痢や血便、発熱などの症状が現れます。鶏肉は他の食品と比べてカンピロバクターとサルモネラ(※)の汚染率が非常に高いことが知られています。カンピロバクターやサルモネラは熱に弱いので、鶏肉は中心部まで「しっかり加熱」してから食べるのが原則です。食中毒を防ぐために、鶏刺しや鶏のたたきなど、十分に加熱されていない鶏肉を食べるのは避けましょう。
※サルモネラも食中毒の原因となる細菌です。通常、サルモネラは10万個以上の菌を摂取しないと発症しないのに対して、カンピロバクターは数百個程度の菌でも発症する違いがあります。
https://y.bmd.jp/90/963/1866/XXXX
【 2 】インフルエンザ 大阪府で警報レベル迫る!ご注意を!!
(掲載日:2024年2月8日)
大阪府でインフルエンザが急増しています。インフルエンザは、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの症状が急速に現れるウイルス感染症で、小児や高齢者などでは、脳症や肺炎などの合併症を引き起こし、重症化する場合もあります。感染を防ぐためには、手洗いとワクチン接種が有効です。咳(せき)やくしゃみなどの症状があるときは、他の人への感染を防ぐために、マスクを着用し、咳エチケットを守るようにしましょう。65歳以上の方などが予防接種を希望する場合は、接種方法や費用などについてお住まいの市町村にお問い合わせください。
https://y.bmd.jp/90/963/1867/XXXX
【 3 】<論文紹介> 在宅中の子どもにおける防虫剤・殺虫剤の摂取量と室内空気質の寄与
(掲載日:2024年1月30日)
子どもは大人に比べて化学物質の影響を受けやすく、たとえ微量であっても、長期的な取り込みによる健康への影響が懸念されます。このたび、当法人では子どもの防虫剤・殺虫剤の摂取に関する調査を実施し、その結果を「Environmental Science and Pollution Research」誌および「Science of the Total Environment」誌(いずれも英文誌)に論文発表しました。この調査では、大阪府の小学生・中学生132人を対象に、防虫剤・殺虫剤の体内摂取量と、室内の空気の汚染の実態を調べました。その結果、防虫剤や殺虫剤に由来する指標成分が、子どもの尿から高い頻度で検出され、特に防虫剤のp-ジクロロベンゼンでは、4%の子どもで許容一日摂取量を超えていると見積もられました。殺虫剤や防虫剤は、我が国の子どもへの健康影響の観点から着目すべき住宅内有害化学物質であり、室内空気中濃度の低減化が重要です。
https://y.bmd.jp/90/963/1868/XXXX
【 4 】<論文紹介>リアルタイムPCR法による志賀毒素サブタイプ遺伝子の型別
(掲載日:2024年2月5日)
腸管出血性大腸菌(EHEC)は、下痢や腹痛を引き起こす食中毒の原因菌です。重症化すると、腎不全や脳症などの合併症を引き起こすこともあります。EHECは、志賀毒素(Stx)と呼ばれる毒素を産生することで病原性を発揮します。Stxは、Stx1とStx2の2種類に大別され、さらにそれぞれ複数のサブタイプに分類されます。患者や食品などから分離されたEHEC菌株のStxサブタイプを特定(型別)することは、食中毒や感染症の疫学調査に有用です。このたび、当法人では簡便迅速な型別法を開発し、「Diagnostic Microbiology and Infectious Disease」誌(英文誌)に論文発表しました。この方法は、Stx1の3つのサブタイプ遺伝子とStx2の7つのサブタイプ遺伝子を従来法とほぼ同等の感度・特異度で簡便迅速に検出することが可能です。
https://y.bmd.jp/90/963/1869/XXXX
●大阪府の感染症発生動向調査週報
2024年第3週~2024年第7週(1月15日~2月18日)の大阪府感染症発生動向調査週報
(速報)を大阪府感染症情報センターのHPに掲載しました。
【第3週】インフルエンザ 増加続く
https://y.bmd.jp/90/963/1870/XXXX
【第4週】インフルエンザ 引き続き増加
https://y.bmd.jp/90/963/1871/XXXX
【第5週】インフルエンザ 警報レベルに迫る
https://y.bmd.jp/90/963/1872/XXXX
【第6週】インフルエンザ 高水準で続く
https://y.bmd.jp/90/963/1873/XXXX
【第7週】インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症 今後の動向に注意
https://y.bmd.jp/90/963/1874/XXXX
────────────────────────────
○配信登録・停止の手続、バックナンバーはこちら
https://y.bmd.jp/90/963/1875/XXXX
○お問合せ・ご意見はこちら
webmaster@iph.osaka.jp
────────────────────────────
○当メールマガジンは送信専用メールアドレスから配信しています。このままご返信いただいてもお答えできませんのでご了承ください。
○当メールマガジンの内容は、私的使用または引用等、著作権法上認められた行為として、出所を明示することにより、引用・転載・複製を行うことができます。
────────────────────────────
Copyright (C) 地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所
http://www.iph.osaka.jp/index.html
━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●お知らせ
【 1 】生や加熱不十分な鶏肉によるカンピロバクターの食中毒にご用心!
【 2 】インフルエンザ 大阪府で警報レベル迫る!ご注意を!!
【 3 】<論文紹介> 在宅中の子どもにおける防虫剤・殺虫剤の摂取量と室内空気質の寄与
【 4 】<論文紹介>リアルタイムPCR法による志賀毒素サブタイプ遺伝子の型別
●大阪府の感染症発生動向調査週報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●お知らせ
【 1 】生や加熱不十分な鶏肉によるカンピロバクターの食中毒にご用心!
(掲載日:2024年1月29日)
近年、鶏肉に潜むカンピロバクターという細菌による食中毒が急増しています。この細菌に汚染された鶏肉を「生」または「加熱不十分」な状態で食べると、下痢や血便、発熱などの症状が現れます。鶏肉は他の食品と比べてカンピロバクターとサルモネラ(※)の汚染率が非常に高いことが知られています。カンピロバクターやサルモネラは熱に弱いので、鶏肉は中心部まで「しっかり加熱」してから食べるのが原則です。食中毒を防ぐために、鶏刺しや鶏のたたきなど、十分に加熱されていない鶏肉を食べるのは避けましょう。
※サルモネラも食中毒の原因となる細菌です。通常、サルモネラは10万個以上の菌を摂取しないと発症しないのに対して、カンピロバクターは数百個程度の菌でも発症する違いがあります。
https://y.bmd.jp/90/963/1866/XXXX
【 2 】インフルエンザ 大阪府で警報レベル迫る!ご注意を!!
(掲載日:2024年2月8日)
大阪府でインフルエンザが急増しています。インフルエンザは、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの症状が急速に現れるウイルス感染症で、小児や高齢者などでは、脳症や肺炎などの合併症を引き起こし、重症化する場合もあります。感染を防ぐためには、手洗いとワクチン接種が有効です。咳(せき)やくしゃみなどの症状があるときは、他の人への感染を防ぐために、マスクを着用し、咳エチケットを守るようにしましょう。65歳以上の方などが予防接種を希望する場合は、接種方法や費用などについてお住まいの市町村にお問い合わせください。
https://y.bmd.jp/90/963/1867/XXXX
【 3 】<論文紹介> 在宅中の子どもにおける防虫剤・殺虫剤の摂取量と室内空気質の寄与
(掲載日:2024年1月30日)
子どもは大人に比べて化学物質の影響を受けやすく、たとえ微量であっても、長期的な取り込みによる健康への影響が懸念されます。このたび、当法人では子どもの防虫剤・殺虫剤の摂取に関する調査を実施し、その結果を「Environmental Science and Pollution Research」誌および「Science of the Total Environment」誌(いずれも英文誌)に論文発表しました。この調査では、大阪府の小学生・中学生132人を対象に、防虫剤・殺虫剤の体内摂取量と、室内の空気の汚染の実態を調べました。その結果、防虫剤や殺虫剤に由来する指標成分が、子どもの尿から高い頻度で検出され、特に防虫剤のp-ジクロロベンゼンでは、4%の子どもで許容一日摂取量を超えていると見積もられました。殺虫剤や防虫剤は、我が国の子どもへの健康影響の観点から着目すべき住宅内有害化学物質であり、室内空気中濃度の低減化が重要です。
https://y.bmd.jp/90/963/1868/XXXX
【 4 】<論文紹介>リアルタイムPCR法による志賀毒素サブタイプ遺伝子の型別
(掲載日:2024年2月5日)
腸管出血性大腸菌(EHEC)は、下痢や腹痛を引き起こす食中毒の原因菌です。重症化すると、腎不全や脳症などの合併症を引き起こすこともあります。EHECは、志賀毒素(Stx)と呼ばれる毒素を産生することで病原性を発揮します。Stxは、Stx1とStx2の2種類に大別され、さらにそれぞれ複数のサブタイプに分類されます。患者や食品などから分離されたEHEC菌株のStxサブタイプを特定(型別)することは、食中毒や感染症の疫学調査に有用です。このたび、当法人では簡便迅速な型別法を開発し、「Diagnostic Microbiology and Infectious Disease」誌(英文誌)に論文発表しました。この方法は、Stx1の3つのサブタイプ遺伝子とStx2の7つのサブタイプ遺伝子を従来法とほぼ同等の感度・特異度で簡便迅速に検出することが可能です。
https://y.bmd.jp/90/963/1869/XXXX
●大阪府の感染症発生動向調査週報
2024年第3週~2024年第7週(1月15日~2月18日)の大阪府感染症発生動向調査週報
(速報)を大阪府感染症情報センターのHPに掲載しました。
【第3週】インフルエンザ 増加続く
https://y.bmd.jp/90/963/1870/XXXX
【第4週】インフルエンザ 引き続き増加
https://y.bmd.jp/90/963/1871/XXXX
【第5週】インフルエンザ 警報レベルに迫る
https://y.bmd.jp/90/963/1872/XXXX
【第6週】インフルエンザ 高水準で続く
https://y.bmd.jp/90/963/1873/XXXX
【第7週】インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症 今後の動向に注意
https://y.bmd.jp/90/963/1874/XXXX
────────────────────────────
○配信登録・停止の手続、バックナンバーはこちら
https://y.bmd.jp/90/963/1875/XXXX
○お問合せ・ご意見はこちら
webmaster@iph.osaka.jp
────────────────────────────
○当メールマガジンは送信専用メールアドレスから配信しています。このままご返信いただいてもお答えできませんのでご了承ください。
○当メールマガジンの内容は、私的使用または引用等、著作権法上認められた行為として、出所を明示することにより、引用・転載・複製を行うことができます。
────────────────────────────
Copyright (C) 地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所
http://www.iph.osaka.jp/index.html