大安研メルマガVol.66(2023年12月1日)
2023/12/01 (Fri) 14:00
地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所(略称「大安研(だいあんけん)」)は、日本初の「地方独立行政法人化した地方衛生研究所」として2017年4月1日に発足しました。大安研では、皆さまの健康に役立つ情報を直接お届けするため、「大安研メルマガ」を月1回配信しています。
━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●お知らせ
【 1 】早食いに注意!!
【 2 】薬が効かない結核菌について
【 3 】<論文紹介>放射線が照射された食品を判定する方法を開発~乾燥赤唐辛子編~
【 4 】<論文紹介>大阪府内浄水場におけるフィプロニルおよびフィプロニル分解物4種の実態調査
【 5 】<論文紹介>早食いと身長低下との関連
●大阪府の感染症発生動向調査週報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●お知らせ
【 1 】早食いに注意!!
(掲載日:2023年11月13日)
「早食い」は、肥満や糖尿病のリスクを高めることが知られています。また、最近の研究で、「早食い」の人は身長低下や心血管疾患のリスクも高いことが明らかになっています。健康の向上のため、なるべく一口の量を少なめにして、よく噛(か)んで、30分以上の時間をかけて食事をするようにしましょう。
https://y.bmd.jp/90/963/1811/XXXX
【 2 】薬が効かない結核菌について
(掲載日:2023年11月13日)
「結核」は、「抗結核薬」(結核の治療に用いられる抗菌薬)の開発により、日本では「薬で治せる病気」となりました。しかし、「薬剤耐性結核菌」の存在は依然として問題となっています。「薬剤耐性結核菌」とは、「抗結核薬」が効かなくなった結核菌のことです。「薬剤耐性結核菌」のなかでも、代表的な2種類の「抗結核薬」の両方が効かなくなった菌は「多剤耐性結核菌」と呼ばれ、さらに治療が困難です。2022年の「多剤耐性結核菌」の割合は、日本全体では0.6%、大阪府では0.8%であり、世界での割合(2021年の推定値3.6%)より低い値です。一方、大阪府では、同じ遺伝子型の「多剤耐性結核菌」が複数の患者から発見されており、ヒトからヒトへの感染拡大が懸念されています。これらの結核の感染拡大を防ぐためには、咳(せき)や微熱が2週間以上続く場合は結核を疑って受診すること、また結核にかかってしまった場合は、主治医や保健師の指示に従って正しく服薬することが重要です。
https://y.bmd.jp/90/963/1812/XXXX
【 3 】<論文紹介>放射線が照射された食品を判定する方法を開発~乾燥赤唐辛子編~
(掲載日:2023年10月25日)
当研究所では、放射線を照射した食品を判定するための検知法の開発に取り組んでいます。今回、赤唐辛子(乾燥品)を対象とした検知法を開発し、『Radiation Physics and Chemistry』誌に論文を発表しました。この検知法は、食品中の「DNA」の一部が、放射線の照射によって特徴的に変化する(「DNA」に放射線照射の「痕跡」が残る)性質を利用しています。したがって、動物由来・植物由来を問わず、「DNA」を含む様々な食品への応用が可能です。今後、より多様な食品かつ広範囲の線量に適用できる検知法を構築する予定です。
https://y.bmd.jp/90/963/1813/XXXX
【 4 】<論文紹介>大阪府内浄水場におけるフィプロニルおよびフィプロニル分解物4種の実態調査
(掲載日:2023年11月7日)
フィプロニルは水稲用農薬に使用されている殺虫剤ですが、その分解物(フィプロニルと同程度の毒性あり)の水環境中における存在状況や挙動に関する報告は少ないのが現状です。当研究所では、大阪府内の浄水場におけるフィプロニルおよびその分解物4種の検出状況を調査し、その結果を『水道協会雑誌』に論文発表しました。調査の結果、浄水では原水と比較して、フィプロニルおよびその分解物の濃度は大幅に減少しており、既存の浄水処理で除去されていることがわかりました。また、これらを合算した最大検出濃度は、フィプロニルそのものに対して定められた目標値(水道水質管理目標設定項目:0.5 µg/L)と比較しても十分に低い濃度でした。なお、全体として、フィプロニルよりも、その分解物が占める割合の方が高かったことから、分解物も含めてモニタリングする必要があると考えられます。
https://y.bmd.jp/90/963/1814/XXXX
【 5 】<論文紹介>早食いと身長低下との関連
(掲載日:2023年11月13日)
「早食い」が身長低下や高血圧のリスクを高める可能性があることを明らかにし、『PLoS One』誌に論文を発表しました。「早食い」をすると、血管の中で酸素がうまく行き渡らず、酸素不足になった背骨の椎間板が変性して身長が低くなると考えられます。「早食い」により、血管の健康が損なわれ、心血管疾患などのリスクも高まるので、心当たりのある方は、習慣を見直すことが大切です。
https://y.bmd.jp/90/963/1815/XXXX
●大阪府の感染症発生動向調査週報
2023年42週~2023年46週(10月16日~ 11月19日)の大阪府感染症発生動向調査週報
(速報)を大阪府感染症情報センターのHPに掲載しました。
【第42週】インフルエンザ 注意報レベルを超える
https://y.bmd.jp/90/963/1816/XXXX
【第43週】A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 2週続けて増加」
https://y.bmd.jp/90/963/1817/XXXX
【第44週】インフルエンザ 増加続く
https://y.bmd.jp/90/963/1818/XXXX
【第45週】A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり報告数は過去10年で最高値
https://y.bmd.jp/90/963/1819/XXXX
【第46週】A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 増加続く
https://y.bmd.jp/90/963/1820/XXXX
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●お知らせ
【 1 】早食いに注意!!
【 2 】薬が効かない結核菌について
【 3 】<論文紹介>放射線が照射された食品を判定する方法を開発~乾燥赤唐辛子編~
【 4 】<論文紹介>大阪府内浄水場におけるフィプロニルおよびフィプロニル分解物4種の実態調査
【 5 】<論文紹介>早食いと身長低下との関連
●大阪府の感染症発生動向調査週報
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●お知らせ
【 1 】早食いに注意!!
(掲載日:2023年11月13日)
「早食い」は、肥満や糖尿病のリスクを高めることが知られています。また、最近の研究で、「早食い」の人は身長低下や心血管疾患のリスクも高いことが明らかになっています。健康の向上のため、なるべく一口の量を少なめにして、よく噛(か)んで、30分以上の時間をかけて食事をするようにしましょう。
https://y.bmd.jp/90/963/1811/XXXX
【 2 】薬が効かない結核菌について
(掲載日:2023年11月13日)
「結核」は、「抗結核薬」(結核の治療に用いられる抗菌薬)の開発により、日本では「薬で治せる病気」となりました。しかし、「薬剤耐性結核菌」の存在は依然として問題となっています。「薬剤耐性結核菌」とは、「抗結核薬」が効かなくなった結核菌のことです。「薬剤耐性結核菌」のなかでも、代表的な2種類の「抗結核薬」の両方が効かなくなった菌は「多剤耐性結核菌」と呼ばれ、さらに治療が困難です。2022年の「多剤耐性結核菌」の割合は、日本全体では0.6%、大阪府では0.8%であり、世界での割合(2021年の推定値3.6%)より低い値です。一方、大阪府では、同じ遺伝子型の「多剤耐性結核菌」が複数の患者から発見されており、ヒトからヒトへの感染拡大が懸念されています。これらの結核の感染拡大を防ぐためには、咳(せき)や微熱が2週間以上続く場合は結核を疑って受診すること、また結核にかかってしまった場合は、主治医や保健師の指示に従って正しく服薬することが重要です。
https://y.bmd.jp/90/963/1812/XXXX
【 3 】<論文紹介>放射線が照射された食品を判定する方法を開発~乾燥赤唐辛子編~
(掲載日:2023年10月25日)
当研究所では、放射線を照射した食品を判定するための検知法の開発に取り組んでいます。今回、赤唐辛子(乾燥品)を対象とした検知法を開発し、『Radiation Physics and Chemistry』誌に論文を発表しました。この検知法は、食品中の「DNA」の一部が、放射線の照射によって特徴的に変化する(「DNA」に放射線照射の「痕跡」が残る)性質を利用しています。したがって、動物由来・植物由来を問わず、「DNA」を含む様々な食品への応用が可能です。今後、より多様な食品かつ広範囲の線量に適用できる検知法を構築する予定です。
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【 4 】<論文紹介>大阪府内浄水場におけるフィプロニルおよびフィプロニル分解物4種の実態調査
(掲載日:2023年11月7日)
フィプロニルは水稲用農薬に使用されている殺虫剤ですが、その分解物(フィプロニルと同程度の毒性あり)の水環境中における存在状況や挙動に関する報告は少ないのが現状です。当研究所では、大阪府内の浄水場におけるフィプロニルおよびその分解物4種の検出状況を調査し、その結果を『水道協会雑誌』に論文発表しました。調査の結果、浄水では原水と比較して、フィプロニルおよびその分解物の濃度は大幅に減少しており、既存の浄水処理で除去されていることがわかりました。また、これらを合算した最大検出濃度は、フィプロニルそのものに対して定められた目標値(水道水質管理目標設定項目:0.5 µg/L)と比較しても十分に低い濃度でした。なお、全体として、フィプロニルよりも、その分解物が占める割合の方が高かったことから、分解物も含めてモニタリングする必要があると考えられます。
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【 5 】<論文紹介>早食いと身長低下との関連
(掲載日:2023年11月13日)
「早食い」が身長低下や高血圧のリスクを高める可能性があることを明らかにし、『PLoS One』誌に論文を発表しました。「早食い」をすると、血管の中で酸素がうまく行き渡らず、酸素不足になった背骨の椎間板が変性して身長が低くなると考えられます。「早食い」により、血管の健康が損なわれ、心血管疾患などのリスクも高まるので、心当たりのある方は、習慣を見直すことが大切です。
https://y.bmd.jp/90/963/1815/XXXX
●大阪府の感染症発生動向調査週報
2023年42週~2023年46週(10月16日~ 11月19日)の大阪府感染症発生動向調査週報
(速報)を大阪府感染症情報センターのHPに掲載しました。
【第42週】インフルエンザ 注意報レベルを超える
https://y.bmd.jp/90/963/1816/XXXX
【第43週】A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 2週続けて増加」
https://y.bmd.jp/90/963/1817/XXXX
【第44週】インフルエンザ 増加続く
https://y.bmd.jp/90/963/1818/XXXX
【第45週】A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり報告数は過去10年で最高値
https://y.bmd.jp/90/963/1819/XXXX
【第46週】A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 増加続く
https://y.bmd.jp/90/963/1820/XXXX
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